不都合な熱

デイモン

彼女をきつく抱きしめ、その両脚を俺の腰に絡ませながら、俺たちの新しい家へと向かう一歩一歩が、まるで世界中の重荷を背負っているかのように感じられた。腕の中でアマニの体は熱と衰弱で震え、彼女のヒートが放つ生の匂いが、物理的な一撃のように俺を打ちのめした。何かを引き裂いてやりたかった。胸で燃え盛るこの怒りを発散させるためなら、何でもよかった。よくもエリックはアイラを! 誰であろうと、彼女を苦しめるなんて許されるものか!

彼女が俺の名前を囁き、すまないと呟いた時、胸が締め付けられるのを感じた。「謝るな……絶対に謝るな」歯を食いしばり、パニックで声が荒くなる。「お前は失敗なんかしてない。ここ...

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