感謝の気持ちを込めて...

アイラ

屋敷は、私たちが最初に足を踏み入れた場所とは別物のようだった。

崩れた石材は修復され、壁は陽光を浴びて真新しく輝き、空気にはおがくずの香りが漂っている。私がここに来て初めて、希望を宿すにふさわしい場所だと感じられた。

私は窓辺に立ち、腹部に両手を添えた。手のひらの下で双子が動き回る。落ち着きはないが、穏やかだ。ここ数日、力が暴走することはなかった。それが平和の兆しなのか警告なのかは分からないが、私の中に訪れた静寂は神聖なものに思えた。

背後では、セインの姿がガラスに映り込んでいた。部屋が狭く感じられるほどの圧倒的な存在感だ。彼は後ろから私を抱きしめ、顎を私の肩に乗せた。

「考え...

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