運命の仲間

アイラ

今朝一番に、寝返りを打ってベッドにセインの姿を探したけれど、そこはもぬけの殻でがっかりした。何が起こると期待していたのか、この別離がどういうものになるのか、自分でもよくわからない。きっと、何も考えていなかったのだろう。

ベッドから出ると、思わず顔をしかめてしまう。オーガズムで死にかけるというのは、痛みを伴うものらしい。昨夜、水の感覚があったのをぼんやりと覚えている。髪の感触からして、きっとセインが体を洗ってくれたのだろう。彼は、私が今まで出会った中で、間違いなく一番思いやりのあるアルファだ。父が母にあれほど愛情深く接していた記憶はない。時計に目をやると、置き手紙があることに気づいた...

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