ターン・イット・オフ

アイラ

エレベーターを待つキアンに捕まらないよう、セインのオフィスまで、千段はあろうかという階段を駆け上がった。追ってくる気配はない。けれど、それでも恐怖でたまらなかった。アラマナがその存在を主張してきた。私の最終的な同意もなしに、繋がりを取り戻したのだ。腹立たしいはずなのに、再び一つになれた感覚は心地よかった。でも同時に、絆を深めるにはまだまだ時間がかかりそうだとも感じていた。まるで自分の中に見知らぬ他人が住んでいるようで……それが、痛い。

さらに胸を抉ったのは、セインのオフィスの戸口に立ち、彼がデスクに横たわるデラを見下ろしている光景だった。彼女は尻を突き出し、セインのシャツははだけて...

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