第46章

秋山柔子と警察が来ているのを見て、秋山宏章と佐藤芳子は目を合わせ、心の中で急に自信がわいてきた。

急いで門を開け、秋山棠花と言い争い始めた。

「警官さん、ちょうどよく来てくださいました。この娘です。何年も帰ってこなかったくせに、帰ってきたとたんに私たち家族を追い出そうとして、私の財産を奪おうとしているんです。早く彼女を逮捕してください」

秋山宏章は話すうちに、声がだんだん高くなっていった。

警察官は周囲を見回した。外には野次馬だけでなく、カメラを構えた記者たちも集まっていた。

事実がどうなのか、秋山宏章の言い分だけでは判断できない。

庭にいる人々の中で、秋山棠花の隣にいる金縁眼鏡...

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