第49章

藤原おじいさんは本当に病気になっていた。

秋山棠花が部屋に入ると、藤原おじいさんは顔色が悪く、ベッドに横たわっていた。手には点滴が繋がれていた。

秋山棠花はますます申し訳なく思った。

全て自分のせいで、おじいさんがこれほど影響を受け、病気になってしまったのだ。

「おじいさん、棠花が会いに来ましたよ」

秋山棠花は果物を脇に置くと、笑顔で前に進み出た。「おじいさんの大好きな果物を買ってきましたよ。暇なときに少し食べてください。でも食べ過ぎると血糖値が上がっちゃいますからね」

秋山棠花はいつものようにお爺様に細かく言い聞かせた。

お爺様はそれを喜んで、彼女の手を軽く叩いた。「わかって...

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