第7章

一時間後、私達は国立代々木第一体育館に到着した。まだ試合開始時間でもないというのに、アリーナの外にはすでに数万人のファンが集まっていた。車から真一と一緒に降りてくる私達の姿を見るやいなや、その場は爆発的な歓声に包まれた。

「真一! 梨絵! 応援してるぞ!」

「愛に年齢は関係ない!」

「行け、佐藤! 今夜は勝てよ!」

さらに私を驚かせたのは、多くのファンが手作りのプラカードを掲げていたことだった。

『25歳+28歳=パーフェクトラブ!』

『本物の男は愛を貫く!』

『梨絵さんには最高の愛がふさわしい!』

この声援に胸を打たれ、私の目にはまた涙が滲んだ。

選手用通路では、...

ログインして続きを読む