第7章
一晩中、私は悲しみに暮れていた。
……いや、そうでもないかもしれない。泣き疲れて、いつの間にか眠ってしまったからだ。
私は社長に数日間の休暇を願い出て、一歩も外に出ず家に引きこもっていた。
どこで聞きつけたのか、姉さんが連絡を寄越してくる。「何してるの」と。
「人生の意味について思索してる」
「どういう意味だ」
「失恋した。楽しくない。死にたい。これで満足?」
姉さんはけらけらと笑った。
「たかが失恋じゃない。何よそれ、あんたはサキュバスでしょ? 私たちの一族に、失恋ごときを怖がる女がいるわけ?」
私はむっとした。
私にとって、好きという感情はとても大切なこ...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
縮小
拡大
