第13章

「桜ちゃん、どんな質問を聞いてもいいよ」鈴木監督は彼女がこの一杯を飲むのを待っていた。これを飲めば、どんな貞淑の女でも妖艶に変わるという代物だ。

「私をもらうために、田中さんにどれだけの見返りを渡したんですか?」

「ははは、桜ちゃんは本当に賢いな!」鈴木監督は色欲に目が眩んで、何でも話してしまう。「合わせて千万円以上だな。正直に言うと、君は田中清美から最初に手に入れた女じゃないが、間違いなく一番美しい!」

桜は耳に仕込んだ録音機を触り、口元に微笑みを浮かべた。こんなに簡単に証拠を掴めるとは思わなかった。

「すみません、ちょっとお手洗いに行ってきます」

桜は気づく前に素早く立ち上がり...

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