第191章

佐藤桜は普段は柔らかく可愛らしいが、冷たくなると伊藤香に負けない存在感を放ち、村上拓海を驚かせた。

村上拓海は伊藤香を一瞥して言った。「昔の縁で、三流の男性モデルを紹介してあげてもいいが……」

「結構です。出ていってください!」桜は吉田姫子の方向を指さして冷笑した。

「村上拓海さん、野心を持つのは人間の本性ですが、良心がないのは別問題です。私のモデルの件はあなたに心配してもらう必要はありません」

あなたが紹介するモデルで、伊藤香の目を汚すなんて!

「分かってないな!」村上拓海は面目を失い、足早に吉田姫子の化粧室へとスタイリングをしに行った。

「ふふふ……」

西村七海はさっきから...

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