第45章
四人の会合は、不快な雰囲気のまま終わった。
林田澄子の表情が良くないのを見て、山崎川が黙り込んでいると、柏原朝陽は彼を押した。
「早く澄子を送ってやれよ」
山崎川は胸の奇妙な感覚を押し殺し、車椅子を押そうとした瞬間、携帯が鳴った。
着信を見た彼は慌てて立ち上がった。
「桜?」
柏原朝陽は眉をひそめ、林田澄子の方を見た。
案の定、林田澄子の唇の端が上がり、明らかな皮肉を含んだ笑みを浮かべていた。
山崎川は数言話して電話を切ると、車椅子に向かった。
「先に送るよ」
林田澄子はスイッチを押さえた。
「山崎社長にご足労いただくまでもありません。お忙しいでしょう」
山崎川は思わ...
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