第41章

春 POV

昼間、病院で起こった全てのことが、私を狂おしいほどに怒らせた。

大勢の人間がサラが叱責され、辱められる様子を取り囲んでいたのに、一人も彼女を助けようとしなかった。

そしてサラ、彼女は本当に馬鹿だ。生まれつき嘘がつけないのか?嘘をつくと鼻が伸びるとでも思っているのか?彼女はただ全てを否定すればよかっただけなのに。私と一緒に音楽会に行ったことを否定し、ネックレスが私からのプレゼントだということを否定すればよかった。彼女はすべての原因を私になすりつけることさえできたはずだ。私が彼女を誘惑したのだと、私が勝手に全てをアレンジしたのだと、私が彼女を音楽会に強制的に連れて行ったのだと言...

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