第66章

サラ POV

由美と私が抱き合って泣いていると、リビングの窓から誰かが飛び込んできた。

なんとダニエルだった。私も由美も呆然とする。

ダニエルを見た瞬間、私の頭の中には様々な考えが渦巻いた。

由美にダニエルをどう紹介すればいい?彼は地元の麻薬ディーラーだ。それに由美の身分は特別だから、彼女を守らなければならない。

そうだ、ダニエルはラ・ローザに自由に出入りできる人物だ。昨日私がラ・ローザへ行ったのは、本来彼を探すためだった!それが今、目の前に現れたのだ。

今夜、彼としっかり話をしなければ。そうすれば、彼を通して春の行方を見つけられるかもしれない。

先に口を開いたのは由美だった。...

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