第11章 東京での再会

東京での大学生活にもすっかり慣れた頃、私は相変わらずコンビニのバイトを続けていた。

その日、冷蔵ケースのドリンクを整理していると、ポケットのスマホがぶぶ、と短く震えた。

エプロンで手を拭いて取り出し、画面を覗き込む。

LINEの通知だった。送り主は、あのアカウント――『絶対に東京へ』。

「合格しました。東京に行きます」

指が、時間が、ぴたりと止まった。スクリーンに触れる寸前で、どう返信すればいいのか分からなくなる。

この人はいつも私の動画にいいねやコメントをくれ、時には投げ銭までしてくれたけれど、こうして直接連絡をくれたことは一度もなかった。

「本当ですか! すごい...

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