第5章

日曜の朝、七時。スマホが震えた。

「ごめん、美咲、場所変えない? 中央公園、午後二時。カフェは混んでるし、大事な話があるから❤️」

玲奈からのメッセージだ。

私はハートの絵文字を見つめたまま、指先が冷たくなっていくのを感じた。何を話すつもり? 自慢するため? それとも、私が壊れていく様を見たいの?

「誰から?」

奏介が寝ぼけ眼で尋ね、反射的に私の体を抱き寄せた。

「玲奈よ」私はスマホを置いた。「場所を変えたいって」

「ふーん」彼は目を閉じたまま、私の肩にキスをした。「行ってきなよ。外の空気は赤ちゃんにいいから」

赤ちゃん。彼はいつも赤ちゃんのことを口にする。まるでそ...

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