ジャスト・テイキング・ザ・ペイン・アウェイ

アメリア

嘘。今、こんなことが起きるなんて。

胸の中央を貫くような痛みに、ケインから顔を背けた瞬間、息が止まりそうになる。叫び声を上げないように唇を強く噛みしめると、口の中に鉄の味が広がった。

最悪だ。

「アメリア、大丈夫か?」

突き刺すような痛みの合間に深く息を吸い込み、答えようとする。けれど、私の口から漏れたのは、思ったよりもずっと掠れた「うん」という音だけだった。

胸が焼けつくような熱さを帯び始めたその時、ケインが私の肩を掴み、強引に振り返らせた。まるで心臓が締めつけられているようだ。

痛すぎて、どうにかなりそう。

「どうした? どこが痛むんだ?」

ケインは私の肩を強く掴んだ...

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