出かけようとしたらベッドに鎖でつなげるよ-ケインはたぶん

ケイン

「群れの仲間は縄張り中に散り散りになった。他の小さな群れに合流した者もいるだろう。お前の噂は広まっている。好むと好まざるとにかかわらず、俺たちの山へ戻るのが最善だ。あそこには誰も入れん。山全体に結界を張ってあるからな。群れの仲間以外のシフターが出入りすれば、どうやって出入りしたかの記憶を失う」本当は一刻も無駄にすべきではない。だが、これも無駄にはならないはずだ。

「私は平気だったわ」パックハウスへ戻る道すがら、アメリアが言う。空っぽになったパックハウスは、不気味なほど静まり返っている。

この静けさはいい。

「ああ、それについては一つ説がある」パックハウスに入りながら俺は言った。

「...