それは私たち対世界です...

ケイン

アメリアは俺と評議会の間に立っている。自覚があるかはともかく、彼女はルナとしての権威に基づいて行動しており、それが様になっていた。俺を守ろうとする彼女の姿は、なんとも言えない気分にさせられる。「我々を脅すおつもりか?」アメリアの発言に、評議会がざわめく。

「ええ」彼女は冷静に答える。俺の口元に狡猾な笑みが浮かび、その愛おしい手を握りしめた。

「群れは、嵐を織る者が歓迎されざる存在であるという点で意見が一致している。奴らの一族が根絶やしにされたのには、正当な理由があったのだ。あの女はこの群れに破滅と破壊をもたらす。そうさせてはならん」評議会のメンバーであるフィリップが、俺の好かん大声...

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