我らに立ち向かえばお前は死ぬ

アメリア

私は一歩前に出る。心臓が肋骨を叩くように激しく鼓動し、両手は体の横で固く握りしめられていた。ケインが手を伸ばして私の手を取り、その指の甲に優しく口づけを落とす。その光景だけで、彼の普段とは違う振る舞いについて囁き声が上がった。シャドウファングの群れが私を見つめている。私は唾を飲み込み、内側では震えている声を、無理やり落ち着かせる。彼らと争いたくない。そう自分に言い聞かせ、そのことを彼らに分かってほしいと願う。「二十四年前、私は記憶を失いました。世界から私を守るために、私の内なる狼が記憶を封じ、それと共に私のギフトも封印されたのです」私の言葉が広場に響き渡る。「私は平和を望んでいます...

ログインして続きを読む