私が言わないこと

アメリア

ネイサンは、ルースアンにもっと群れ(パック)の様子を見せるべきだと言い張っている。一通り案内して回れば、彼女も自分が影のような存在だと感じなくなるだろうと。ケインもそれに同意している。彼の理屈は単純だ。『彼女は君を信頼している。ここの誰よりも』

その言葉がその場に重く漂う。私自身、自分を信じられないというのに。評議会の広間にあった黒い岩が囁き声を上げ、私の接触に反応して以来、どうして自分が信頼に値するなどと思えるだろうか? 「嵐の織り手(ストーム・ウィーバー)」である先祖たちのように、自分の精神が綻び始めているのではないかと疑い出してからは、なおさらだ。

それでも私は彼らと一緒...

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