タフエンアップ、バターカップ

アメリア

作法教室は悪夢だった。どのフォークが何に使うものかなんて覚えていなかったし、おまけに、そんなことどうでもいいと思っていた。もっとイライラするのは、私がそんなことを気にしていないという事実を打ち明けても、本気で気にかけてくれる人が誰もいないことだ。目の前のテーブルに山積みになった本を眺めながら、そんな無関心について瞑想するなんて、馬鹿げている。

「字は読めるんだろう?」テーブルが本の重みで軋み、きしむ音を立てる中、無礼な年老いた女狼が本をドサリと置くとそう尋ねてきた。

「ええ、読めますよ。あなたは?」私も彼女と同じくらい無礼に聞き返す。

「お前さんが生まれるずっと前から本は読んでい...

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