拷問を受けた魂

ケイン

ベッドの上の小さな戦士は、俺が母さんのロマンス小説を読み始めて間もなく、ありがたいことに眠りに落ちた。もし母さんが生きていたら、こんなものを読んでいることをからかってやったのに。どのアルファだって、自分の母親がロマンス小説を読んでいる姿なんて想像したくないものだ。

だが今となっては、それをネタに母さんをからかえる日がもう一日だけでも戻ってくるなら、何を差し出してもいいとさえ思う。

俺は本を置き、眠っているアメリアに毛布をかけ直す。完治まであと何日かかるかわからないが、彼女の世話を焼くのは必ずしも嫌いじゃないことに気づいた。彼女が俺をイラつかせるとき以外は、だが。まあ、98%の時間...

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