第12話

私がバスルームでシャワーを浴びて身支度を整えている間に、彼は私のバッグをクローゼットにしまってくれた。

それから私たちは朝食をとるために階下へ降りた。ダイニングルームに入った途端、アリアが飛びつく勢いで私に抱きついてきた。けれど、あざと痛む肋骨のせいで、私は思わず「っ」と声を漏らしてしまう。するとタイラーがアリアの腰を掴み、私から引き剥がした。

「何なのよ? 新しいルナ、それに私の新しい従姉妹に挨拶しちゃいけないわけ?」アリアがタイラーに噛みつく。

「ああ、挨拶ならいいさ。襲いかかる必要はないだろう」タイラーも言い返す。彼は私をダイニングルームの中へと導き、椅子を引いてくれた。

パック...

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