第261話じゃあ開けて

ジェイド視点

私はベッドの端に腰掛け、胸にクッションをきつく抱きしめていた。背中はイーサンに向けて無防備に晒されている。部屋はエアコンの静かな作動音と、イーサンが私の傷の手当てのために薬を準備する時折の物音以外、静まり返っていた。

「動かないで」背後でイーサンが囁き、その指が私の深いブラウンの髪をまとめる。

彼の長い指が即席の櫛のように、私の髪を数回梳いていくのを感じた。そして巧みな手つきで髪をまとめ上げ、後頭部でクリップで留める。

彼の指先が、肩をきれいに貫通した銃創に触れ、それから背中にある二つの切り傷へと滑り降りた。傷はすでに瘡蓋になっており、私の肌の色とは対照的な、淡いピンク色...

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