第14章

山田威は弓場風太郎が二十本も注文したのを聞いた瞬間、顔色が一気に変わった。

一本14万円するものを二十本も注文すれば、百万円になってしまう。しかもそれは酒代だけの話だ。

「弓場風太郎!今一度言っておくが、金がないなら見栄を張るな!このワインが一本いくらするか知ってるのか?ビールぐらいに思ってるのか?二十本も『とりあえず』って何だよ!」

山田威は弓場風太郎を睨みつけた。相手がこのワインをビール程度に考えていると思ったのだ。

そして彼の取り巻きの一人が急いでメニューを確認し、驚愕した声を上げた。「うわっ、このワイン一本七千五百円じゃねえか!二十本なら十五万円になるぞ!」

しっ!

瞬時...

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