第67章

その時、ミナもリビングに立つ弓場風太郎の姿に気づき、慌てて大声で外に向かって叫んだ。「弓場風太郎、そこで何してるのよ?早くこっちに来て手伝いなさいよ!」

「手伝う?」

ミナのその言葉に、弓場風太郎は思わず淡々と笑みを浮かべた。

「弓場風太郎、どうであれ私たち友達でしょ?お願いだから、ね?早く山崎風太を助けに来て!」

ミナは興奮した表情で弓場風太郎に叫んだ。

今この部屋には、ミナと山崎風太の二人を除けば、助けに入れるのは弓場風太郎ただ一人。だからこそミナは、全ての希望を弓場風太郎に託していた。

「どうやって手伝うって?相手はあれだけの人数だ。私だって敵うわけないだろ」

弓場風太郎...

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