第20章 酒の王

藤原青樹は平然とした顔をしていた。

「晩のスープを飲み過ぎた」

佐藤絵里は連続して頷いた。

「わかった」

藤原青樹は立ち上がり、外へ向かった。

「ちょっと処理してくる」

「わかった」

彼が行ってから、佐藤絵里はやっと携帯を取り出し、夏目嵐にメッセージを送った。

【体に問題ないと思う】

夏目嵐は笑いを堪えるような絵文字を返してきた。

【お幸せに】

佐藤絵里は黙ったままだった。

およそ30分以上経って、藤原青樹がやっと戻ってきた。

佐藤絵里はすでに普通のパジャマに着替えていて、ドアロックを見て、「どうやって入ってきたの?」

彼女は確かにドアをロックしたはずだ!

「鍵...

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