第118章 元夫はストーカー癖?

夜の帳が次第に下りていく。

J市全体がその中に包まれ、ネオンが灯り、人々は潮のように行き交い、車は途切れることなく流れていく。

市中心部にある五つ星レストランにて。

謝部綾人は事前に個室を予約していた。

彼は白い長袖のシャツを着ており、袖口を少し捲り上げ、引き締まった白い前腕を覗かせている。

すらりと伸びた脚、一メートル九十センチ近い身長は、ただそこに立っているだけで、なぜか人を圧迫するような感覚を与える。

その顔立ちは美しく清らかで、眉目にはどこか気だるげな表情が浮かんでいた。

レストランの一階。

通り過ぎる多くの人々が、思わず彼を振り返る。

中にはスマートフォンを取り出...

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