第145章 黒幕は彼女?

松山守はそれを聞いても、さっぱり意味が分からなかった。

悪人とは誰のことだ?

「先輩、そんな思わせぶりな言い方しないでくださいよ!」

御影星奈はその恨めしそうな目を見て、くすりと笑った。

「男の子のくせに、どうしてそんなに噂話が好きなの?」

松山守は不服そうに言った。

「先輩、それは性差別ですよ!みんな好きなことじゃないですか。さっきだって謝部綾人と一緒に話してました!」

自分の名前を出され、謝部綾人は目を細めて彼を見た。

松山守は背筋に冷たいものを感じたが、それでも意地になって彼を道連れにしようとした。

謝部綾人は声もなく「フッ」と笑った。

さすがだな、我が弟弟子。

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