第183章 謝部綾人は小師弟に相手を紹介したい

男の肌はもともと病的なまでに白い。それゆえに噛み跡が一層際立って見えた。

彼は眉をきつく寄せ、痛みを堪えている様子だ。

御影星奈は懐中電灯の光で周囲をぐるりと照らし、地面に蛇が這った痕跡があるのを見つけた。

謝部綾人は実に不運だった。

ほんの一瞬前まで何ともなかったのに、次の瞬間には蛇に噛まれていたのだ。

御影星奈は振り返り、彼に歩み寄った。

女は片手で謝部綾人が怪我をした方の手を取り、高く掲げて傷口を注意深く観察する。

彼女の睫毛は長く、まるで小さな扇のようだ。

男のこの角度からだと、彼女の滑らかで精緻な顎のラインまで見て取れた。

謝部綾人は思わず呼吸を浅くする。

御影...

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