第15章 奥さんが代わりにお礼を言っていました

栄養失調、外的な要因によるもの……。

西園寺京夜は、自分がすべてを掌握しているつもりでいた。

だが蓋を開けてみれば、妻は、あろうことか自分の足元のこの屋敷の中で、骨と皮になるまで虐げられていたのだ。

それなのに自分は、まるで道化のように『恋患いで食事が喉を通らない』などという、子供騙しの拙劣な言い訳を真に受けていた。

これこそ、生涯最大の笑い話ではないか。

「分かった」西園寺京夜は手を振った。「栄養剤を出しておけ。後は私が手配する」

「畏まりました」医師は処方箋を書き、注意点をいくつか小声で伝えると、心得た様子で退室した。

部屋には再び二人だけが残された。

西園寺京夜は立ち尽...

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