第40章 離婚しよう

「東部再開発エリアの案件、落札した」

西園寺京夜は口を開いた。声はひどく乾いていて、自分でも居心地の悪さを感じていた。

「七パーセントのプレミアムだ。予想より低かった。競合相手の準備不足だな、最近資金繰りに問題を抱えているらしい」

彼は言葉を切り、彼女の反応を窺った。

反応はない。

彼女は変わらず、窓の外を見つめている。

西園寺京夜は無理やりに言葉を継いだ。

「今後の計画だが、複合商業施設を建設するつもりだ。親子やファミリー層の消費をターゲットにする。今の若い世代は、子供のためなら金に糸目をつけないからな」

彼は独り言のように語り続け、努めて明るい口調を装った。

「設計部に...

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