チャプター 12

*****テッサ視点*****

私は部屋の中を行ったり来たりし続ける。あの夕食での出来事のすべてが、まるで忌々しい悪夢のように、何度も何度も頭の中で繰り返されていた……。

まず、親友が自分の「マッチ」に対してどれほど不幸を感じているかを知ってしまった(それも当然だ)。あの男ときたら、終始彼女に対して失礼で、最低で、傲慢な態度を取り続けていたのだから!

そして、極めつけは夜の最後だ。レオがケインに夕食の礼を言ったかと思うと、突然、前触れもなく私に『アルファ』という爆弾を落としたのだ……。

『アルファ』という言葉を聞いた瞬間、私は卒倒しそうになった。ましてや、そ...

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