第123章

テッサ視点

エリンとセスが数時間後に戻ってくるとすぐ、私はサーシャを二人に任せ、シャワーを浴びるために二階の自室へと上がった。

私たちは長い時間、サーシャが体験した出来事や森の中で感じた恐怖について話し合っていたのだが、彼女は再びうとうとと眠りに落ちていた。「寒さが一番辛かった」という彼女の言葉を思い出し、私は思わず身震いした。

部屋に足を踏み入れ、窓際の小さな机に積まれた本の山へと吸い寄せられるように近づいた。これまで起こった数々の出来事に頭がいっぱいで、今の今までその存在に気づきもしなかったのだ。

好奇心に駆られて一冊を手に取り、ページをぱらぱらとめくってみたが、すぐに期待...

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