第11章:千万円の価値がある絵

ああ、自分の妻が美しすぎると、いつも誰かに狙われる。

谷本純平も頭を抱えていた。

「おお!大津誠一(おおつせいいち)が来たぞ!さあさあ、ここに座れ、小宮おじさんの隣に」

山本千沙はとても熱心に迎えた。「来てくれるだけでいいのに、何でお土産なんか持ってくるの?本当に気を使わなくていいのに!」

「今日は小宮おじさんの誕生日だから、当然のことです」

大津誠一は笑顔で答え、小宮健司の隣に座った。

その瞬間、皆の視線が谷本純平に集まった。

この家の婿は本当に情けない。外部の人間が小宮健司の隣に座れるのに、彼はドアの近くの一番下座に座っている。

この差別待遇はあまりにも明らかだ。

山本...

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