第5章

花宮薔薇視点

侵入者は見知った顔――柊木霧だった。

「花宮薔薇!」

彼は怒りと狂気に顔を歪ませて部屋に飛び込んできた。

「やっと見つけたぞ!」

私は凍りついた。柊木霧は大学の同級生――一緒に美術の授業を取っていた仲だ。

「柊木霧?一体ここで何してるの?」

私は混乱しながら尋ねた。

「君を助けに来たんだ!」

彼は必死の形相で言った。その目は私を不安にさせるような、常軌を逸した光を宿している。

「この化け物がお前を奴隷にしているんだろう!心配するな、俺が家に連れて帰ってやる!」

「はぁっ?!」

私は驚きのあまり飛び上がりそうになった。

「あんた、一体どんな...

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