第89章 屈辱の処罰

北村由紀は頷こうとした。盗んでいないのだから、やましいことは何もない。だが、山口夏美が彼女の服の裾をくいと引っ張り、先んじて口を開いた。

「なら、もし取り出して、その靴が中島結子のものじゃないと証明されたら? 私たちは盗んでなどいないのに、散々泥棒扱いされたのよ。彼女たちにも相応の罰があって然るべきじゃない?」

先生は頷いた。

「君の言うことにも一理ある」

先生は中島結子と竹中萌香に視線を向け、態度を明らかにするよう促した。

山口夏美は寛大さを装って言った。

「単位を落とせとまでは言わないわ。ただ、トイレ掃除を一ヶ月命じてもらいたい。もちろん、手伝いは禁止でね」

竹中萌...

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