第15章 妹コンの兄の前では、原則なんて何の意味もない

佐藤桜はコンテストのデザイン図を真剣に準備し始めた。

夜、六人の兄と義姉が一緒に夕食をとりに来たとき、彼女が百花国際大会に参加することについて話題になった。

林田東野は目を輝かせて言った。「桜、一位が好きか?」

佐藤桜は驚いた。「一位が嫌いな人なんていないでしょう?」

しかし、コンテストの結果は誰にも分からない。ただ全力を尽くすしかない。

林田東野がそう言った後、彼の妻に足を踏まれた。平沢静が説明した。「桜、兄さんの言いたいことは、君がこんなに優秀だから、きっと一位を取れるってことよ」

林田東野は一生懸命にうなずいた。彼は妹に一位を取らせるために全力を尽くすつもりだった。たとえ一...

ログインして続きを読む