第17章　顔を叩くのか、私の千手観音

「三年前、伯父が交通事故で入院し、大金が必要だったので、コンテストを諦めてお金持ちの家で介護の仕事をして稼いだの」

佐藤桜は兄に自分が中村司と結婚したことを話したくなかった。

林田隼人が提案した。「来週は授賞式パーティーだよ、桜。新しいドレスを買いに行こう」

レッドカーペットを歩いたり、パーティーに参加したりする経験では、彼に勝る者はいなかった。

佐藤桜はうなずいた。

林田東野は心の中でため息をついた。このコンテストは林田家が主催しているため、彼は自分の身分を明かさないようにしばらく姿を見せないことにした。妹が嫌がるかもしれないからだ。だから六従兄に一緒に行ってもらうことにした。

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