第二十二章

オリオン

祝賀会は三階下のフロアでたけなわだった。勝利を祝う声は、建物全体に音楽のように響き渡ってくる。役員フロアという特等席から見下ろすと、特別に装飾されたメインロビーで全社員が入り混じっているのが見えた――シャンパンが注がれ、大理石の壁に笑い声が反響し、誰もが我々の勝利の輝きに浴していた。

私はワインを一口飲み、階下から断片的に聞こえてくる会話に耳を傾けながら、しばし満足感に浸った。

「オリオンがあのプレゼンをこなした手腕、見たか? 実に見事だった……」

「百億ドルだぞ! 信じられるか? この契約で、うちの会社は今後十年は安泰だ……」

「連邦政府の評価官たちも感銘のあまり、満点を...

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