第1180章

しばらく考えた後、彼は今まで触れにくかったあの「親戚」のことを持ち出すことにした。

「まあまあ。さっきそこにいた俺の親戚を見ただろう? あいつなんて、かつて大勢の人間を殺しておきながら、今ものうのうと図太く生きているんだ。あまり思いつめるなよ。コニーは些細なことを根に持つような人じゃない。彼女のことはよく知っている。今回のことで君を恨んだりしないさ。もし気が済まないなら、戻ったら何か手土産でも持って謝りに行こう」

彼女は涙を拭うと、なんとか彼に頷いてみせた。

ダス家とオージ家の連中も、今回ばかりは恐れをなして二度と来ないだろう。ピースはその土地で育ったため、そこでの生存ルールや処世術とい...

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