チャプター 1314

トーマスが海外へ旅立つことになり、アンソニーは彼の家へ赴いて、甲斐甲斐しく荷造りを手伝っていた。それどころか、彼は従者のように振る舞い、トーマスのあらゆる要望に応えていたのだ。

アンソニーは十分な資金を蓄えていたが、唯一欠けているものがあった。それは、他人からの『中古品』の提供だ。

あいにく、ターディには臓器を提供しようという奇特な志願者は見当たらなかった。その点において、『中古品』を見つけることは、ほぼ絶望的と言えた。

したがって、トーマスが自身の『男の象徴』を切り捨てるというこの状況は、またとない好機だった。アンソニーは法を犯すことなくそれを入手でき、即座に活用できるのだから。

一...

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