チャプター 251

そのカップルはテーブル席に着いていたものの、イベントの間中ずっと冷遇されていた。テーブル周辺の空気は極めて気まずいものだった。すっかり退屈したヒルダは、夕食が始まったかどうか様子を窺い、何か食べ物を取りに行こうと立ち上がった。

ネイサンの視線が彼女を追う。彼女は膝まで隠れる服を身に着けていたが、そこから覗くふくらはぎは露わになっていた。それは柔らかく白皙で、信じられないほど愛らしかった。

ヒルダが食事を取りに行くと、レックスも合流してきた。彼は彼女を気にしていないふりをして、うつむき加減に骨付きチキンを手に取った。そして、彼女の気を引くように音を立てた。「プシュッ……」

「今夜はネイサンと...

ログインして続きを読む