チャプター 360

黄金の武人の衣を纏い、頭には紫金の冠、足には半長靴、そして腰まで届く長髪。一瞬にして、彼は時空を超え、二次元の古風な世界へと入り込んだかのように見えた。

ヒルダは驚きのあまり、目が飛び出しそうになった。なんと、ネイサンが古風な衣装に身を包んでいるではないか!

ネイサンのような端正な顔立ちなら、何でも着こなせてしまう。スーツを着れば威厳ある社長に見えるし、古風な衣装を纏えば、まるでおとぎ話の貴公子だ。外見にせよ、醸し出すオーラにせよ、その王子様ぶりは九十九パーセントの完成度だった!

冠の位置を直すと、彼はポーズを決め、真顔になってヒルダを見つめた。「この格好、どうだ?」

彼女はよだれを垂...

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