チャプター 411

音楽はゆっくりと、神秘的で魅惑的な旋律へと変わり、少女のソロパフォーマンスが始まった。彼女は蛇のようにしなやかに手足をくねらせ、ネイサンの周りを舞う。流れるような袖が時折彼に触れ、百合とムスクの香りが彼を包み込んだ。

少女は半透明のベールを纏っており、それが彼女をより神秘的かつ魅力的に見せていた。その身のこなしや袖の翻る様は、息をのむほどの美しさだ。彼女からは優しく甘い香りが漂っている。その瞳はずっとネイサンを捉え続け、どんな石のような心も溶かしてしまいそうな熱い視線を送っていた。一方、ネイサンはただ礼儀正しい笑みを浮かべているだけだった。

ダンスが終わると、彼女は袖を整えた。全身に汗をか...

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