チャプター 419

「いや、待てよ! ヒルダが泣いてる音じゃないか! 彼女を殴ってるのか?」レックスの声はパニックに陥っていた。

なんてことだ! 音からすると、かなり強く殴ったみたいだ! 顔面を殴ったのか? くそっ! もしそうなら、今頃顔が腫れあがってるかもしれないぞ!

だが、今のところ向こう側からはそれ以上の音は聞こえてこなかった。

まさかホテルの部屋で『水平タンゴ』でも楽しんでいるのか? ゲーム内のヒルダに目をやった瞬間、レックスは何かに気づいたようだった。ちくしょう! またあいつらのイチャイチャした茶番を聞かされる羽目になるなんて信じられないぜ!

ああもう!

この胸糞悪いカップルは勘弁してくれよ!...

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