第753章

書類の整理をしながら、ピースは口を開いた。「私、今すごく幸せなの。子供の心配もしなくていいし、自分のためにお金を稼げばいいだけだし。あの時、被災地で死にかけてた私を、ウィリアムが空から舞い降りて助けてくれたのよ。プレハブの瓦礫の下敷きになってた私を引っ張り出してくれて……。彼と結婚できたことは、私の人生で最高の出来事だわ!」

頬を赤らめるピースを見て、ヒルダはまるで恋する乙女のようだと思い、ついからかいたくなった。

しかし、彼女が口を開くより先に、近くに座っていた同僚がすでに辛辣な言葉を浴びせていた。

「空挺隊員と結婚したぐらいで、何そんなに浮かれてんのよ? もうちょっと向上心持てないわ...

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