チャプター 788

ネイサンは、自分が渡したものをヒルダが見てくれたのかどうかも分からず、階下で長いこと不安げに待っていた。

しばらくして、バルコニーから紙飛行機が飛んでくるのが見えた。フライがそれを素直に彼の元へ運んでくる。紙飛行機を開くと、そこには短い言葉が書かれていた。『歌詞は誰が書いたの? 見てて恥ずかしくなったわ』

それを見て、彼は狂喜した。ヒルダがようやく話をしてくれる気になったのだ。つまり、もうそれほど怒っていないということだ。彼は急いでペンを取り出し、返事を書いてリーピーに二階へ届けさせた。

彼女はすぐに返事を目にした。そこにはたった一行、こう書かれていた。『君が昔、僕にくれたラブレターから...

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