チャプター 1000

外は寒く雪が舞っていたが、スパリゾートの館内は春のように暖かかった。

バブルスを連れて、ルナは一人で楽しそうに遊んでいたが、当然のことながらボディガードと乳母がその後ろに付き従っていた。ヒルダが彼女を一人で歩き回らせるはずがない。ルナの安全を確保するため、常に誰かがそばにいるように手配していたのだ。

バブルスはルナをアーロとマイロのもとへと案内した。ここ数日彼らと過ごしていたバブルスは、彼らがくれたロイヤルカナンのドッグフードの味が忘れられないようだった。

ジェロームの姿を見つけると、ルナは嬉しそうに声を上げた。「ハンサムおじさま!」

ルナに気づいたジェロームは手を叩いて言った。「おい...

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