第18章 血に酔う

北野美月の心は疑問で一杯だった。山崎霧がなぜ突然ここに現れたのだろう?

まさか自分を尾行しているのか?

彼女の心には不快感が走った。以前は山崎霧がストーカー気質だとは気づかなかったのに。彼が自分を追いかける目的は何だろう?もしかして火舞のアイデンティティがバレたのか?

いや、それはありえない……

目の前に十数人の悪意ある不良たちが立っていても、北野美月はまったく恐れておらず、むしろ余計な妄想をする余裕があった。不良たちには彼女のような勇気はなかった。

山崎霧が生まれながらに持つ強大なオーラに威圧され、いつでも喧嘩を始められる構えをとりながら、おびえた様子で言った。「お、お前は誰だ、...

ログインして続きを読む